ターミナル 基本操作マニュアル
ターミナルとは?
ターミナルは、コンピュータをテキストベースで操作するためのツールです。コマンドと呼ばれる命令文を直接入力することで、コンピュータに指示を与えます。
ターミナルの起動
Windows
- Git Bash などサードパーティのソフトウェアを使用
- Windows Subsystem for Linux (WSL):スタートメニューでWSLのディストリビューション名(例:「Ubuntu」)を検索
Linux(Ubuntuなど)
- ショートカット: Ctrl + Alt + T
- アプリケーションメニュー: 「Terminal」または「ターミナル」を検索
macOS
- Spotlight: Command + Space → 「Terminal」と入力
- アプリケーション: アプリケーション > ユーティリティ > ターミナル
基本的な使い方
コマンド入力
ターミナルが起動すると、プロンプトが表示されます。コマンドを入力し、Enterキーを押すと実行されます。
lsオプションと引数
- オプション:
-または--で始まる文字列。コマンドの動作を変更 - 引数: コマンドが作用する対象(ファイルやディレクトリ)
ls -lコマンド履歴
| キー | 動作 |
|---|---|
| ↑ | 以前に入力したコマンドを表示 |
| ↓ | 次のコマンドを表示 |
| history | 最近実行したコマンドの一覧を表示 |
タブ補完
コマンドやファイル名の入力中に Tab キーを押すと、自動的に名前を補完します。
cd Doc[Tab]→ Documents があれば補完される
コマンドの中止
Ctrl + C: 実行中のコマンドを中止
コマンドチートシート
⚠️ 注意: 現在いるディレクトリでのみコマンドが実行されます。
ディレクトリの操作
| コマンド | 説明 |
|---|---|
pwd | カレントディレクトリまでのパスを表示 |
cd ディレクトリ名 | 他のディレクトリに移動 |
cd .. | 1つ上のディレクトリに移動 |
mkdir 名前 | 新しいディレクトリを作成 |
rmdir 名前 | 空のディレクトリを削除 |
ファイルの操作
| コマンド | 説明 |
|---|---|
ls | カレントディレクトリの内容をリストアップ |
ls -l | 詳細表示 |
ls -a | 隠しファイルを含む |
cp [source] [destination] | ファイル/ディレクトリをコピー |
mv [source] [destination] | 移動または名前変更 |
rm ファイル名 | ファイルを削除 ⚠️ |
rm -r ディレクトリ名 | ディレクトリとその中身を削除 ⚠️ |
find | ファイルやディレクトリの検索 |
cat ファイル名 | ファイルの内容を表示 |
⚠️ 警告: rmで削除したファイルはゴミ箱に入らず、復元できません。慎重に実行してください。
その他
| コマンド | 説明 |
|---|---|
man コマンド名 | コマンドのマニュアルを開く |
clear | 画面をクリア |
ディレクトリの表し方
| 記号 | 意味 |
|---|---|
. | カレントディレクトリ(現在の場所) |
.. | 親ディレクトリ(1つ上) |
~ | ホームディレクトリ |
../../ | 2つ上の階層 |
注意点と危険なコマンド
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| 実行前確認 | rm や sudo は内容と対象を二度確認 |
| 管理者権限 | sudo を使う前にコマンドの意味を十分理解する |
| バックアップ | 重要なファイルは事前にバックアップを取る |
| エラーメッセージ | 失敗時のメッセージは問題解決のヒント |
トラブルシューティング
| 問題 | 解決策 |
|---|---|
| コマンドが反応しない | Enterを押したか確認。スペルミス、半角入力をチェック |
rmで削除したファイルを戻したい | 基本的に復元不可。事前にバックアップを |
| 日本語が文字化けする | ターミナルの文字エンコーディングを「UTF-8」に変更 |
cdで移動できない | ディレクトリ名のスペル、大文字・小文字を確認。lsで正しい名前を確認 |
| 背景色・文字色を変えたい | ターミナルの設定からカスタマイズ可能 |
