· FabLab Westharima Team · 3Dプリンタ  · 8 min read

【2025年版】3Dプリンター入門ガイド|始め方から成功のコツまで

3Dプリンター初心者向けに、2025年最新の情報をもとに始め方を解説。おすすめ機種、必要なソフト、成功のコツまで実体験を交えてご紹介します。

目次

「3Dプリンターを始めてみたいけど、何から準備すればいいの?」そんな悩みを抱えていませんか?

実は、3Dプリンターは思っているより簡単に始められます。

この記事では、2025年最新の情報をもとに、完全初心者向けに3Dプリンターの始め方を解説します。

📖 操作手順の詳細はこちら: → 3Dプリンター 基本操作マニュアル


3Dプリンターとは?

3Dプリンターは、パソコンで作成した3Dデータをもとに、樹脂などの材料を積層して立体物を作る機械です。フィギュア、日用品の修理パーツ、オリジナルグッズなど、さまざまなものを作れます。

2025年現在、家庭用3Dプリンターは価格が下がり、性能も向上しています。初心者向けモデルなら2万円台から購入でき、技術が成熟した今こそ始めるのに最適なタイミングです。

主な種類

初心者が知っておくべき主な方式は2つです:

  • FDM方式(熱溶解積層方式):樹脂フィラメントを熱で溶かして積層。家庭用として最もポピュラーで、コスパに優れています。
  • 光造形方式(SLA/LCD):液体レジンを光で固める。精密なフィギュアや細部まで美しい造形に適しています。

初心者には、扱いやすく材料費も安いFDM方式がおすすめです。


2025年のトレンド

3Dプリント技術は急速に進化しています。

  • オートレベリング・AI機能の標準化:ベッド自動調整や失敗検知機能が一般化。初心者でも失敗が減少
  • マルチカラープリント:複数色を切り替えながら印刷できるプリンターが低価格化
  • 高速化:従来8時間かかっていた印刷が2~3時間で完了
  • 情報の充実:YouTube、Discord、Redditで日本語・英語の情報が豊富。困ったときすぐに解決策が見つかる

数年前と比べ、今は本当に恵まれた環境です。筆者も、数年前まで操作が多く苦手意識がありましたが、今は、することが激減したと感じています。


おすすめ機種

2025年のおすすめ機種:初心者に人気のBambu Labシリーズ(A1 mini/P1S)については、別記事で詳しく比較レビューしています。「どの機種を買うべきか」迷っている方はこちらもご覧ください。

Bambu Lab 3Dプリンター徹底比較レビュー:A1 mini vs P1S

最小構成で約3万円~、充実したセットで約6万円~から始められます。


おすすめソフトウェア

3Dデータダウンロードサイト

まずは既存のデータで練習しましょう。以下のサイトから、STL形式のデータを無料でダウンロードできます。

CADソフト(3Dモデリング)

オリジナルの造形物を作りたい場合は、CADソフトを使います。

  • Tinkercad(無料):ブラウザで動作。直感的で初心者向け
  • Fusion 360(個人利用無料):本格的な設計が可能。チュートリアルも豊富
  • Blender(無料):高機能だが学習曲線は急

Fusion 360の操作画面イメージ

Fusion 360の学習におすすめの本Autodesk Fusion マスターズガイド ベーシック編 改訂第3版 操作手順・コマンドの使い方・ブロックの動かし方・コツなどが手順を端折ることなく詳しく丁寧に記載されており、初心者でもわかりやすい内容です。

スライサーソフト

3DデータをGコードに変換するソフトです。

  • 初心者はまず、購入したプリンターのメーカー純正スライサーを使いましょう。

    • プリセットが最適化されているので設定不要
    • トラブルが少なく、サポートも受けやすい

    例:Bambu Studio(Bambu Lab)、Creality Print(Creality)、AnkerMake Studio(AnkerMake)など

  • 複数機種を使う場合や、より細かい設定をしたい場合:

    • UltiMaker Cura(無料):最も人気の汎用スライサー。日本語対応
    • PrusaSlicer(無料):高機能で細かい設定が可能

スライサーソフトの画面イメージ


おすすめ初心者プロジェクト

「何を最初に作ればいいの?」と迷う方へ、おすすめの順番をご紹介します。

順番プロジェクト名理由データの探し方
1個目ケーブルホルダーサポート不要・30分で完成・実用的Thingiverseで「cable holder」検索
2個目スマホスタンドサポート練習・日常で使えるThingiverseで「phone stand」検索
3個目3DBenchy性能確認・設定の良し悪しがわかる3DBenchy公式

慣れてきたら:小物入れ、キーホルダー、フィギュア、修理パーツなどに挑戦しましょう。

ポイント:最初は小さくシンプルな形状から始めましょう。成功体験を積むことがモチベーション維持のカギです。


成功のカギ

  1. 良質なフィラメント:安すぎる材料は直径が不均一でトラブルの原因に
  2. スライサー設定:品質の80%はここで決まる
  3. 定期メンテナンス:ベルト、ノズル、ベッドレベリングを定期確認

実体験より:出力スタート後、何層目かまでは問題が発生しないか観察し、問題が無ければ、以降は3Dプリンターにお任せ。


次のステップ

基本をマスターしたら、次に進みましょう。

ステップ分類具体的なアクション例
レベルアップ- CADスキルを磨いて自作モデリングに挑戦
- PLAに慣れたらABS、PETG、TPUなど他の材料も試す
コミュニティ参加- Thingiverse、Printablesで作品を公開
- YouTube、Xで他のユーザーの技術を学ぶ
実用活用- 日用品の修理パーツ作成
- フィギュア、ミニチュア、模型パーツ制作
- 試作品製作やオリジナルグッズ販売

3Dプリンターは「使ってみたい」から「使いこなす」へ、そして「創造する」へと可能性が広がります。ぜひ、この記事を参考に3Dプリンターライフをスタートしてください!


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